一睡も出来ないまま

朝を迎えた


ふらふらリビングに行く

今日が日曜日でよかった


ん?


朱里の部屋の扉を叩く

「んああ?何!?」

すげえ不機嫌…

「今日って、涼ちゃん仕事かな?
日曜日なんだけど…」

「……仕事だろうけど、自分で起きるから
パパも寝とけよ」

「あのさ、昨日から気になってたんだけど
パパって… 」

「そんな感じじゃん」


北村みたいなこと言うなぁ


「嫌?」

「まぁ ご自由に」

「パパって、いい人だね」


朱里は、キラキラの笑顔を見せてくれて


「でも、涼はあげないから」


部屋に戻って行った



やっぱり、そうですか…



最大の心配が、的中した



朱里も涼が好きなんだ



「朱里君、俺…帰るな」

「ん」



部屋の向こうから聞こえた声は、もう

不機嫌に戻っていた





ドンッ




は?客間で、鈍い音…


扉を開けると、壁にぶつかって仰向けに

倒れてオデコをスリスリしてる涼


「ぷっ 大丈夫?」

「へ!!!有ちゃん!!!
うわっ!!そそそそ粗相をしましたか!?」

「いーえ、俺が泊めて貰いました」

「あれ……頭の打ち所が悪かったのかな
記憶ない……ごめんね
なんか、面倒みてもらったんでしょ
もう!朱里ったら…
有ちゃんに押しつけたのね!!!」



とか言いながら、風呂に入りにいった




涼のすっぴんは、子供みたいにつるりんと
していた


朝ご飯を作ってくれた


「朱里-!!起きて!!」

「あと5分……」

「ダメ!!起きなさい!!」

「5分!!」

「5分たったよ!!」


やっぱり不機嫌な朱里が、しぶしぶ起きて

キッチンへ


涼に後ろから抱きついて


「おはよう」

「はい、おはよう!」


毎日やってるっぽい雰囲気で
見せ付けて顔を洗いに行った


「仲いいんだね」

「そうかな?うざがられてるよ?
特にお酒かな へへっ」


戻ってきた朱里が

またまたキッチンの涼に抱きついた

くっそーーー!!!


「ねぇちゃん、腹減った」

「はい!座って待っててね!」


3人で食事して、出勤する涼に車で送って貰った


俺、恋愛…無理かも


落ち込むわ……