明日、2ヶ月前に型変えで、製造が終わったラインを視察にくるそうだ


2ヶ月も放置していた訳で…


今日は、大掃除だ


クリーンルームなので、入退室がややこしい


それでも、社運をかけたライン立ち上げ


事務所とか、いろんな部署から応援がきた

早番も終わってから、残業してくれた





翌日





「涼、来ないんだって…」

楽しみにしていた北村は、電話したらしく
落ち込んでいた

涼は、視察どころか立ち上げメンバーにも
入っていないそうだ


「残念だったな」


本当… 毎日、会えるかもとか

勝手に期待した…


俺…  恋とかしてる場合じゃねぇのに




「おはようございます」

「「「おはようございます」」」



視察にきたのは、強面の人 3人

自然と背筋がピーンと伸びる




まず、会議室で設計図を見ながら打ち合わせ

「この提携前に、視察したんだろ?」

「はい」

「じゃあ これはどういうことだ?」


そう… 早速トラブルだ


どうやら、今動いているラインを視察していたらしい

しかし、今度使うラインは、ずいぶん狭い


「機械の配置も考えてなかったのか!!」

「すみません!!!」


強面が強面を叱りつける


もう、見てるだけで怖いんだけど…



「佐々木を呼べ!!!」



え?



それって…







現場を見て、写真を撮ったり


製品の説明などがあった



そして、地獄のような強面との食事



午後の休憩中



涼が姿を見せた

天使かっ!!てくらい可愛く見えた


「私にわかることなんですか?」

「これなんだが」


ふむふむと説明を聞いた後


「今、うちが使ってるの古くて
無駄なとこ多いから、削って小さくしましょう
それと、天井の配線見たいですね」


田島いわく、涼は機械とか配線とか

オタク、マニアくらい詳しいらしい

皆でクリーンルームに入る


田島が脚立を押さえる


「しっかり持っててよ!!」

「るせっ!さっさと行け!」


涼が来てから

強面達が、なんか柔らかくなった



しばらくして、天井から

頭を出すと「田島君!配線が雑!!」

「はあ?佐々木!!喧嘩売ってんのか!!」


皆、クスクス笑っている


ひょいひょい降りてきて


「問題ないですね 使えそうです」


じゃあ、さっきの雑って何!?

俺が不思議がってると



「あいつ、場を和ます天才だよな~」



田島が言った通り、N社の強面達と
うちの桐川チーフが笑って話してる