駅まで歩くの大変だ…

と、思ったら

家の前にバカップルと涼


「荷物と子供達を迎えに来たよ!」

北村がピースしてる


「弟が車乗っていったから車で行こう!」

「やった!!助かる!!」


あれこれ準備してたら、夜逃げ並みの荷物になってしまった

涼が助手席に乗り、道案内


運転すること…5分かかったか?


「マジ、近いな!!」

「歩いてお迎え行った時、15分くらいだったかな?」

「それくらいだったな」


涼と田島が会話するだけで、なんか

モヤモヤする…



車から荷物を家に運ぶ

すげぇ~いい臭い!!

涼が準備してくれた料理だ



「酔っぱらう前に言っとくけど
ここは、弟の部屋だから入らないように!」



リビングのすぐ隣が弟の部屋らしい


「涼ちゃんのお部屋は?」

「あっちだよ!」

「見たい!!」

「いーよ!」


晃喜は、涼の御飯を早く食べたくて

ガチャガチャやりだす


福来と涼が戻ってきてから


皆でわいわい食事した

泊まるからには、飲め!!という


指令を受け、久しぶりに羽目を外した


涼も飲んでたけど全然酔ってねぇ


北村は、運転らしく飲んでない


俺は、ソファでウトウトし始めた

「本当、有瀬はすぐ寝る!
俺ら帰るからな!!」

「有ちゃん、また明日ね!」

「んー」




非常にダルイ


酔ったぁ~


薄ら意識がある


涼が子供達と風呂に入って
寝かしつけてくれたみたいだ


「もしもし 今、寝たとこ」


涼が電話しているらしい

北村か田島かな?


「へへっ 朱里(アカリ)がいないと寂しいよ
うん 明日帰ってくるの待ってるね!
おやすみ」


弟らしい…

つーか、両親亡くなったとはいえ

血の繋がりのない、姉弟な訳で…

年の差10って、今どき珍しくもないし


考えていたら、涼が俺を揺らした

頭クラクラするから、やめてくれ!


「有ちゃん!?お風呂は入れそう?
…無理かな?なら、お布団行こう?」

「涼…」  


呼び捨てした挙げ句

ムクッと起きて、涼の肩に顔を埋めた


「有ちゃん…?」


やべえ、困らせてんな…


「たまにうちにきて、息抜きしなよ
大変でしょ?
弟も福来ちゃんと晃ちゃんに会いたがってたから!」


「ありがと」


「こちらこそ…
今日は、無理言ってごめんなさい
明日、学校とか仕事なのに
泊まりに来てもらって…
朱里が…弟がいないと不安になるの
へへっ ダメな姉だよね」


「ダメじゃねぇよ
すげぇいい姉だよ」


「ありがとう」


グイッと肩を押されて、引き離された


「お布団まで歩ける?」


「ん 頑張る」



涼… 俺、多分…

いや、間違いなく

ヤキモチ焼いてる


会いたかったんだ涼に


でも、涼が会いたいのは、朱里なんだよな



なんで、こんなに胸が苦しいんだよ