入学式も終わり、帰りのホームルームもおわってみんなどんどん帰っていく。


一方私は今日提出しなくてはならないプリントを書き忘れて、教室に残ってかいている。


私は北原舞子。今日から成河東(なるかわひがし)略して、成東(せいとう)高校の1年生になった。地味で平凡な顔立ち、黒縁メガネの2つしばりで、大人しく人見知りな性格。あとすごくネガティブだ。


私の隣の席に座っている彼がヘッドフォンをはずした。


「舞子まだ?」


「まだ……。学校で舞子っていわないでほしい……。誰かが聞いてたらどうするの?あやしまれちゃうよ……。」


「大丈夫、誰もいない。」