死のうとしてたのに。


馬鹿だ。



まだ生きていたいんじゃない…。





(空が広い。病院の屋上から見た最後の空も

広かった…



こんな…武士みたいな格好してるし
草履は、足に馴染みにくいし。)

「変な世界に来ちゃったな」




ここは、周りの人々か、私なんか
気にもしないで



いつも通りの生活を送ってる


「丁髷に着物に平屋とか…生で見ることになるなんて…奇跡かってのっ笑…。


本当…なんでこんなとこに私


いるの?」



一気に足の力が抜けていった

賑わう町の道にうずくまるなんて

マナー違反だよ。

邪魔だろうな私。





「…おい、そこのあなた道の真ん中で邪魔だ」