それにしてもこのままどこに行くつもりなんだろ?
安全な場所のあてでもあるのかな?
そんなところあるようにも思えないけど……萊に小さな声で問いかける。
「萊、どこに行くつもり……?」
「取り敢えず学園の外に出る」
「え⁉︎どうして」
「侵入者はもう校舎中にいる可能性が高い、中は危険だ。あと校舎外の敷地内にも侵入者がいるってことは何人か他に仲間がいるかもしれない。この状況からして1番安全なのは外だ」
「そっ……か」
淡々と長い言葉を連ねた萊に圧倒された。
萊が来たからといって安全が保障される訳ないなんて知ってたはずなのに、安心しきっていたわたしが分かったのは、状況が未だ悪いということだけだ。
ピュンッとまた風を切る銃声が耳をかすめた。
……っ。
わたしは強く目を閉じて萊に顔を疼くめた。
…もう大丈夫だと思ってたのに。まだ、追ってきてるの?
もし、萊が撃たれたら……わたしのせいだ。
わたしがこうやって守ってもらって、足手まといになってるから。

