儚い瞳の守り人



確か守り人の審査会は守り人の誰かが辞めて、その代わりの人を決める会のはず。


何でわたしの第一守り人である萊がそんなところに行くのだろうか。


まさか。わたしから違う人に乗り換えるとか⁉︎


色々なことを想像しては顔をしかめたり戻したりしているわたしを仁くんは呆れたように見る。


「あの人のことだから心配する必要ないと思いますよ。

……あぁそういえば萊さんから言われてたんですよ、最近お嬢はなかなか出てこないから指定時間から5分くらい待てって」


「朝食食べた後も時間あるんだから寝起きのままで食べても何の支障もきたさないのにな、って真顔で不思議そうにしてました」


支障は出るわよ……‼︎

誰に対しても髪の毛が跳ねてて顔崩壊で、そんな間抜けな姿なんか見せたくない。

それは八方美人ではなく、女だったら誰でも持っている心情だと思う。


いつものことだが萊は全然女心というものを分かっていない。


何てことを仁くんに言っても無駄な訳で、わたしは大人しく口を閉じた。


「一応俺はその真意分かってるつもりですよ?」