君が私を愛し続けた理由


「中学の勉強ってむずいの?」


「むずいっちゃむずいね。

だけど、頑張らないと行きたい高校行けないから、努力する価値はあるよ」


あ、我ながらいい事言った気がする。


「ちぇーっ」


私も最初、そうだったなぁ…


「でもいいじゃん!

育児教育だか分からないけどさぁ!

なんか簡単になってるぽいし?

ほんと何なのって!変わってないわよ!


この世は、どうかしてるわよ!!」


なぜか、怒りが爆発した。


じゃあ、あの世ならいいのか?

と突っ込みを入れて欲しかった…


そして後ろから


「ぶっ!!」


吐き出すように笑う人が、後ろにいた


後ろを振り向くと


私の顔が一気に不機嫌な顔になる。


「あんた、なんでいんの?」


嫌味ぽく言うと

「お前に関係ねぇーじゃん」


とそっぽ向いて言う。


ムカッ…


こいつといると、常にムカついてる気がする。


「高校の制服じゃん」


「しゃーない。スーツと言うものがないんだから


藤田だって制服じゃん…ってスーツだし」


「父さんの」


あぁ、お父さん…なんだっけ…

えっと…サラリーマンだっけ?


「あ、琉斗。

そこ右曲がったら、すぐだからもう行きな」


藤田との話を、勝手にぶち切って琉斗に道案内をした。


「なに、お前入学式出るの?」


「そうなんですよ!

お母さんのお代わりになって差し上げたの!!」


ここでまた、怒りが爆発する。


藤田は、爆笑してる


「そんな、笑わなくても…」


急に恥ずかしくなって、うつむく。

バカだな、わたし。