夏稀side


「…藤田」


「ん?」


今は下校最中。



あれからタイミングが掴めず、お礼の言葉すら言えてない。


それはさすがに…。ね?


「あ、ありがと…嬉しかった…っ」


ふぅ!よかった!


素直に言えた!


「…」


何の反応もないんですが…。


不思議に思い、藤田を見ると


耳まで真っ赤でそっぽ向いてる、藤田がいる。



えぇえっ!?


なんで!?