君が私を愛し続けた理由



そのうち、笑がこぼれた。



保健室を出ると


目の前に、藤田の背中があった。


痛くて歩けないらしい。


「なにやってんの?」


笑いながら聞くと


ガッと私を睨んでくる。


心配してやったのに。


「べ、別に…痛くてっ歩けない訳じゃ…」


君、答えを自分で言っとるぞ。


「…ふーん」


藤田の横を通り過ぎろうとすると


ギュッ


腕をつかまれる。


ドキン



「おい」


「?」


口調はいつも通りだけど

顔はすごく怖いだろうな。


「手当しろ」


「は…って、わっ!」


なぜか、藤田が倒れ込む。


「藤田?!」


息切れが激しい。