「そういえばさ、藤田ってモテるのに、なんで彼女作らないの?」
ずっと気になってたこと。
ほぼ、毎日のように告白されていた。
「……なんか作る気にならないって言うか…」
ん?なんか藤田の様子がおかしいぞ…
棒読みっていうか…
「好きな人いないの?」
「…っ…そ、そういうお前はどうなんだよ!」
「私?いないけど…」
いないけど…
いないけど…
なんかモヤモヤするな…
「ほ、ほら、お前の家に着いたぞ」
そんなこんなしていると、あっという間に着いちゃうんだね。
「送ってくれて、ありがとうございました」
ここは、ちゃんとお礼をね。
「へいへい…
…明日…っ…寝坊すんなよ!!」
急に怒鳴られて、びっくりする。
「ははっ、そのままそっくり返すよ
じゃーね!」
「おう、明日な」
なぜか、頬が熱かった。
友達、できるかな…
っていうか、友達いるね。

