うーん、しかしなぁ…
この服のお金を…どう返そうか…
明日…クラス表見て決めよう。
同じクラスだったら、渡しやすいけど
同じクラス……飽きたな。
「笠原」
後ろから、誰かが呼ぶ。
その声は聞き覚えのある声だった。
振り返ると、なぜか真っ赤な顔をした、藤田がいた。
「ん?」
「ん?じゃねぇよ。ん?じゃ…
何ひとりで帰ろうとしてんだよ」
え、だって日本語テキに、
『お前、もう帰れ!!』
いわゆる、さっさと帰れだからひとりだよね!?
琉斗は、勉強するみたいだし…
こいつ、日本語大丈夫か?
「っ…その…なんだ。
送ってあげてもいいけど…」
……はい?
なぜそんな、上から目線なんだ。ちみは!
いやっ、別に寂しくないんで…
この明るさだったら、ひとりで帰れますけども!!
「……藤田の好きに…」
「…いくぞ」
行くぞ?
どこへやら…
まぁ、私の家でしょーけど

