時を遡るとこ、1日前。

あの空き教室で、あたしはまだ笑っている竜牙を置いて帰った。


いや、正しくは置いて帰ろうとした。

「なぁ、」

あたしは、笑すぎて肩で息をする竜牙に呼び止められた。


「なに?」


すると、竜牙の口からとんでもワードが出てきた。


「明日、出かけねぇ?」


こ、ここここれってでででデート?!


「あ、…あ、」

言葉を発せられないあたしに


「行くの?行かねぇの?」

と、竜牙は聞いてくる。


「い、行き…たいです」


そう言うと、竜牙はふっと笑って


「明日の9時に学校の近くの公園集合」


そういうと、颯爽と帰っていった。