「そんなの、貴方を彼女か、確認するためよ。」
「なら、もういいですよね?」
「いいわけないじゃない。竜はあたしの婚約者よ!だから、別れてよね。」
そう言った奈津さんは、怖いくらい冷たく笑っていた。
婚約者…その言葉に胸がズキズキ痛くなってきた。
視界がぼやっとする。
「奈津さんは、竜牙のことすきなんですよね?」
なんて、気づいたら聞いてしまってた。
「そうよ。ずっと前から好きなのよ!なのに、なんであんたなんかと竜が…!!」
キッと昨日あたしを睨んだように、彼女のその可愛らしい顔から想像もつかないような怖い顔をしてあたしを睨んだ。

