もう一回くらい文句言ってやろうと思ったが
ギュッー
甘く暖かい、心地良い体温があたしを優しく包むから、出し掛けた言葉は詰まり、顔が熱くなるのを感じた。
「は、離してよ!」
とは、言ってみるものの…
「…。」
無視。
でも、自然と離れる気にはなれなくて、心臓が…、動悸が早くなったのは、寝起き…だったからだよね?
ときめいたように感じたのを隠し、あたしは、素直にその体温に包まれたまま、振りほどくことはできずに、最終下校まで、屋上に残ったのであった。
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