203号室で暮らそう

スタイルもいいし。
 
まるでどこかのモデルさんみたい。 
 
柚実も言ってたけど、どことなく気品がある。

「何? どうかした?」
 
私の視線に気づいてか、陽景くんが顔を覗き込んできた。
 
咄嗟のことで、私は慌てふためいてしまう。

「あ、いや――。服、どこで買う? いきつけのお店とか、あるの?」

「ん、まあ、適当にね」

「そのシャツはどこで買ったの? パルコ? エスパル?」