203号室で暮らそう

2ヶ月弱、みんな実家に帰ったり、サークルにいそしんだり、バラバラの夏休みを送ってきたわけだけど。
 
こうして瞬時に仲間に戻れる。
 
嬉しいことだね。

「木綿花? えっと……そちらの方は?」
 
美人なユリちゃんが、私の横で突っ立っている陽景くんをちらりと見て、おずおずと尋ねてきた。

「ああ、えっと。ここの学生じゃないんだけど、なんだかうちの学校にもぐりたいみたいで……」