203号室で暮らそう

「あら、日浦さん、休憩? こっち座りなさいよ」

「お漬物、いただいたの。一緒に食べましょう」
 
白い長テーブルの上に広げられたお漬物類を勧めてくれるのは、顔見知りのひと。
 
小柄で、目尻にシワのあるおばちゃんが、武藤さん。
 
丸顔で、どっしりとした体格のひとが、佐原さん。
 
2人とも、50代だろうか。たまにこうして休憩が重なると、娘のように可愛がってくれる。