203号室で暮らそう



あくる朝、私は朝食もお兄さんと共にしていた。

元気はないけれど、食欲だけはあるみたい。いいことだ。

もし、家を出て行くことがあれば、ポストにでも入れておいてください、と家の鍵をテーブルの上に置いて、私はバイトに出かけた。

スーパーのレジ係。これが私の仕事。

ただ単調に商品をスキャンして、笑顔を振りまいていればいいだけのことだ。

とうふ、ピッ。