ふたりきりになった私は、涙で霞む目で、陽景くんを見つめた。
一体、いつ以来になるだろう、こうしてふたりきりになれたのは。
少なくとも、私にとっては氷山が溶けてなくなるまでの時間に等しい。
「――そのパーカー、やっぱりよく似合うよ」
「……陽景くんが、くれたんだもん。当たり前だよ」
「白って、花嫁の色だよね」
「……え?」
彼はふっと笑うと、ボーイ服の袖で、私の涙を拭ってくれた。
「……ここ、陽景くんのお家のお店なの?」
「そうさ。親父がオーナー」
一体、いつ以来になるだろう、こうしてふたりきりになれたのは。
少なくとも、私にとっては氷山が溶けてなくなるまでの時間に等しい。
「――そのパーカー、やっぱりよく似合うよ」
「……陽景くんが、くれたんだもん。当たり前だよ」
「白って、花嫁の色だよね」
「……え?」
彼はふっと笑うと、ボーイ服の袖で、私の涙を拭ってくれた。
「……ここ、陽景くんのお家のお店なの?」
「そうさ。親父がオーナー」



