203号室で暮らそう

はにかむような表情を、見せて、そしてすぐ真顔になった。

「……本物? 本物の、陽景くんなの?」

「そうだよ」

ああ――……。

私たちは、どちらともなく、磁石みたいに引き寄せられるように、しっかりと抱きしめあった。