203号室で暮らそう

出会った時には、思いもよらなかったよね。
 
陽景くんと出会ってから、毎日が楽しかった。
 
背の高い陽景くんと、並んで歩くのが好きだった。
 
初めて名前を呼んでくれた時は、びっくりした。そして、びっくりするほど嬉しかった。
 
こころのこもった料理、とても美味しかった。
 
たくさんの笑顔をくれた。
 
雄輔から守ってくれて、頼もしかった。
 
ゆーかの笑顔は可愛いよって、自信をつけてくれた。
 
思い出が、涙の粒となって、ぽろぽろと零れ落ちる。
 
陽景くん――。

もう会えない。
 
二度と会えない。