銀色に、冷たく光る、鍵が――。 “ありがとう、ゆーか。どうか元気で” 硬筆のお手本のような、キレイな字で、そう書かれてあった。 たった一行。 たった一行だけの書置きと、圧倒的な喪失感を残して。 陽景くんは、いなくなってしまった。