203号室で暮らそう

……陽景くんは、嬉しいことを言ってくれる。
 
なのに、どこか。
 
どこか。
 
どこか私は、彼の言葉に淋しさも感じていた。

「ありがとう、ゆーか」
 
ベッドの上で膝を抱え、並んで座っている私たち。
 
彼は唐突に、こつん、とあたまを私のあたまにぶつけてきた。
 
胸が、どきどきした。
 
同時に、胸がつきん、と痛んだ。
 
何かが、変……。
 
陽景くん――?