203号室で暮らそう

だけど私は、外見だけじゃなく、中身も女の子じゃない。
 
ゲーセンのUFOキャッチャーの、うずたかく積まれたぬいぐるみを見て、“いや~ん、かわいー”なんて言えないし、思いもしないよ。
 
可愛らしく、生まれたかったな。
 
身もこころも。

「ゆーか? ゆーか?」
 
遠くで聞こえる声にハッとして、私は目を開けた。

「ごめん、眠ってた? ポカリ、買ってきたよ」

「ああ、ありがと」
 
陽景くんは、ベッドサイドのテーブルに、ペットボトルを置いてくれた。

「それから、これ。桃缶、開けた」