クールなイケメン男子に惚れてしまって

ふっ……。




思わずほくそ笑む。




決めた。
あいつにしよう。




――俺が何もしなくても、ああいう美人の女は俺の元に寄ってきて。




それが面倒くさかった。
バレンタインだの告白だの。




女子達の黄色い歓声を聞くのが嫌で。




それなら自分から惚れさせようって考えに至ったのだ。




自分の好みを見つけて陥れる。




それが俺にとって一番好都合だった。




周りの皆からはヤンキーじゃんっていう目で見られるけど、別にそんな訳じゃない。




至って恋愛するのも、真剣で。




人は見かけによらないのだ。