クールなイケメン男子に惚れてしまって

私は踵を返して立ち去ろうとした。




「私、教室行くんで」




そう言い残してくるっと向きを変える。




「おい、待てよ」




あいつが私を呼び止める。




ふんっ。




前みたいにもう掴まらないんだから。




もう二度と腕なんて掴まられたくない。




でも……。




「行くなよ」




なんて言って、私の身体が引き寄せられて。




……!




み、密着してる……!




気づけばあいつが私に抱きついてる形になって。




「……ちょっと何すんのよ」




慌てて離れる。