私はしばらく耳を塞いだことによって流れる静けさの余韻に浸った。
こうすると何もかも忘れられる気がする。
真の自分に戻れた気がして。
何だか気分がいいんだ。
時折私の髪にあたる風もまた心地良い。
「…さ。…里沙!」
「あ、楓」
ハッとした。
楓が呼んでるの、全然気づかなかった。
私は慌ててさっきの余韻から離れる。
「なにしてたの?」
「んー。何にも」
……これは私だけの秘密。
嫌な事とか1回素になりたい時とか、リセットしたい時とか。
そういう時に耳を塞げば、楽になれる。
「耳塞いでたらろくな事無いよ? 私の話聞けばいいのに。ほら、明君の話」
楓全然分かってない。
天然なのかなってたまに思ってしまう。
あいつの話だけは勘弁してほしくて耳塞いだのに。
こうすると何もかも忘れられる気がする。
真の自分に戻れた気がして。
何だか気分がいいんだ。
時折私の髪にあたる風もまた心地良い。
「…さ。…里沙!」
「あ、楓」
ハッとした。
楓が呼んでるの、全然気づかなかった。
私は慌ててさっきの余韻から離れる。
「なにしてたの?」
「んー。何にも」
……これは私だけの秘密。
嫌な事とか1回素になりたい時とか、リセットしたい時とか。
そういう時に耳を塞げば、楽になれる。
「耳塞いでたらろくな事無いよ? 私の話聞けばいいのに。ほら、明君の話」
楓全然分かってない。
天然なのかなってたまに思ってしまう。
あいつの話だけは勘弁してほしくて耳塞いだのに。

