つばめ


そういう名をした彼はききさんの隣をさも当たり前のように歩く


1人歩く俺とその2人の間にはなにか大きな壁を感じた


2人の関係をまったく理解しないまま2人の後ろを黙々と歩く


2人の会話からは


きき


つばめ


の名前呼びや


ご飯食べて行きなよ


ってききさんからのお誘い


ききさんの頭を撫でる彼の手


その表情をみて俺はすぐわかった


彼は


ききさんを大切に思っているんだなって


ききさんの顔も俺に向けているものとは違い


ふわっと安心しているような顔をしている