そう、泣いていたのは蒼海ではなく…、
さっき私の飲み物を飲んだあの人だった。
「うぅッ……」
「あ、あの…?」
「はい……?」
「ど、どうぞ…」
私はその人にハンカチを差し出した。
「あ、ありがとうございます。」
「いぇ、いい話でしたもんね。」
「でしたね。俺も、こういう話弱くて…笑」
そうしてその人と少しだけ会話しているといつの間にかエンディングも終わっていた。
「瑞希終わったから行こ!?」
「あ、うん。では…」
「あ、はい。」
これが私たちの最初の出逢いだった。
その時私たちはもう会う事はないと思ってた。
でも…、
