優しく髪の毛をマフラーの外に出して、もう一度私をじっと見つめる。
「今日、どーした」
「え」
「なんか、伊都っぽくない」
え、変かな、似合ってない??
動揺して泳ぐ瞳を、依くんが優しい声で落ち着かせるように言った。
「いい意味で」
「、」
「なんか大人っぽい」
「ほんと?!」
「喋ると伊都だけど」
可愛いじゃなくて大人っぽいって言われた!
やった、大人計画成功。
その言葉がじわじわ溶けるように染み込んで、口許が自ずとにやけた。
依くんの言葉が欲しくて、私6時に起きたよ。
起きた甲斐あったよ、依くん。
「依くんはいつも通りかっこいいね!」
「いーよ、褒められたからって褒めようとしなくて」
「本心だよ!」
「照れるじゃん」
「照れていいよ」
「うるさい」
ホントに照れてる、可愛い。
こぼれる笑みが実感させてくれる。
依くんの隣にいるって。

