好きな人が私を待っている姿に、愛おしさを十分感じられたところで、依くんが私に気づいた。
寒そうにしている彼に、小走りで駆け寄る。
「おはよ~」
「おはよ」
「待った?」
「ぜんぜん」
全身ほぼ黒ずくめの依くん。
それでも様になっちゃうのはさすがだ。
依くんは私を見下ろすように暫し見つめる。
大人っぽいなって思ってるかな。
期待を込めて見つめ返せば
「首さむそう」
「え」
「この季節はマフラー必須だろ」
「洗濯してて…」
そんなおばあちゃんみたいなことしか言ってくれないの??
自分の首に巻いてあったダークグレーのマフラーを外すと、私の首にそれをぐるぐる巻きつける依くん。

