悪魔野郎と天使くん



黒板消しを落とすって。


よく少女漫画とかなんかであるような展開?


いや、現実こんなことになる人って…。


やっぱりただのバカ。


落としたのは教室の真下だから…


あの中庭か。


早く帰ってこないと緑またキレるんだろうな。


と思ってあたしは少し早歩きで中庭を目指した。


すると後ろから


「久しぶり、結城さん」


「あ…」


く、黒瀬くん。


「誰って顔してるね」


あたしは左右に首を振る。


「まあいいんだけど」


…。


「黒瀬くんは、なんでこんな時間に?」


「俺今日日直なんだよね」


「あ。そうなんだ!」


って事は緑と一緒なのか。


「結城さんは?」


「あ、あたしは友達の日直を…「なに寄り道してる」」


えっ!!??


なにごと!!


「あ…。あんた…確か速水瞬のもうひとりの奴か」


「あ?」


「冗談冗談。もちろん知ってるよ」


「誰だお前」


「三組の黒瀬晶。よろしく緑くん」


「で。コイツになに?」


そう言って緑はあたしを自分の方に引き寄せる。