アイツがいなくなればこっちのもの。
気が楽になる。
あたしは黙々と掃除を続けた。
思うがこの悪魔、自分で掃除ができないのか?
だから使えそうなあたしを…。
なるほど。
そうなると納得いく。
つまり、この新しい出会いと言う入学を利用して、使えそうな人を見つけていたわけか。
あたしもなめられたもんだね。
RRRRRR〜♪
誰だろ…
あたしは携帯の画面を見る。
「えー!!」
まさかの瞬くん!!??
そうだった今日学校で連絡交換したんだった!
あたしは恐る恐るその電話に出た。
「…も、もしもし…」
『あ、緑ちゃん?』
「はい…どうかしました?」
『放課後緑に連れて行かれてたから心配になって…』
うー、かわいい…
天使だー…。
「それがあたし今…「おい」」
へっ!?
「誰と話してる」
やって来た悪魔!!
いつの間にいたんだそこに!
「瞬くん」
「貸せ」
「えっ、ちょっ」
あたしの携帯…
奪わないでよー!!
すると悪魔は
「悪いが瞬、今コイツ手が離せないから」
うー、なによ。
あたしも瞬くんと電話したかったー
瞬くんの声聞こえないしー。
「だから、今俺ん家」
…。
「別に?そんなんじゃねーよ」
何話してんだろ。
「は、意味分かんねえから。もう切るぞ」
そう言って悪魔は電話を切った後少しため息をついて、あたしに携帯を返した。

