園内に入ると、高津さんやショーちゃんが登園してくる園児たちとあいさつを交わしていた。


おお……と、その様子を見てわたしは思わず声を漏らした。


あの高津さんが、園児たちにちゃんと笑顔で対応している……!



「…………なんてことだ」



さすがは天才と言うべきか……?


いやでも、これは当たり前のことではなかったのか……?




「……あら?」



口をあんぐり開けて、立ち止まったわたしに気づいたらしい高津さんがとてとてとやってくる。


わたしの頭の中はいまだにぐるぐると掻き乱れていたが、彼女は気づいていないようだ。