父の声が咎めるものになったので、あわてて車にのりこむ。 チャイルドシートの上からシートベルトを締めると、 父はすぐに車を発進させた。 ぶぉぉん ぶぉぉん エンジン音を聞きながら、わたしは顔をしかめる。 あの視線はいったいなんだったのだ? わたしが何かしたとでもいうのだろうか……。 脳裏に、ショーちゃんの言葉が浮かぶ。 『たまに、何かにおびえているような顔をするんだ―――……』 ……そんな、まさか、ね……。