「ここは冥界、天国支部0A32。


やや小さめな神殿で悪いが、君はまあ……それほど大仰な人生を送ってきたわけではないらしい。


我ら天使間ではこの程度でいいだろうということになった」


いけしゃあしゃあと失礼なことを並べ立てる天使らしき人たち。


殴りとばしたくなる衝動に駆られたが、がんばって落ち着いた。


失礼だが、この見目麗しい天使の方々に暴行を働いたら、


きっとわたしはもっと失礼な扱いを受けるような気がする。
 


まあ、まずは事実確認をしておくべきか。


「あ、あの……」


「なんだ」


「すみません、わたしって死んだんですか」


 わたしの言葉に彼らは一瞬目を合わせると、ぶわははははと笑い始めた。


 ……いったいなんなんだ、この態度。
「なにがおかしいんですか」