♪クレシェンド組曲♫

「バスパート、曲の楽譜、人数分印刷しといて!」

楽譜の印刷は、バスパートの仕事。
パートごとに全員の楽譜を印刷する。


私たちは、元から持っている楽譜を使い、先に練習をする。

私は、青葉とジャランはパーカツだったため、パーカツに行き練習。たまにフルートに戻り、イカロスなどの元から持っている楽譜を吹く。

やはり慣れないのか、音がしっかり出ない。


高い音がでにくいため、私は音が比較的低い、セカンド、ハモりのパートを受け持った。


ピー……

まずはチューニング。上手いように音が出ない。最初は苦戦していた。

それと同時に、定演が終わったらもう
パーカツはしないんだな、とショックと共に少し嬉しかった。

「望美ちゃんと紗雪ちゃん、鷲とじゅげむ、せんでいいけん。」

里緒菜先輩と奈々先輩の言葉に、一瞬戸惑った。それは望美も同じ。

私はパーカツにいたからまだわかる。
でも、望美はなんで?

というか、それ関係なく、ちゃんと吹ける。


少し不満だが、しぶしぶ受け入れた。



バスパートから、全ての楽譜が配られた。初めて見る楽譜ばかりで、まとめるのも大変。
見慣れない記号や音があり、最初は苦戦していた。


特にプスタ。

ありえないほどの連符。特に2ヶ月ほど遅れている私には辛い。


最初は、遅く吹いてもほとんどできなかった。