♪クレシェンド組曲♫

奈々先輩と私が、

音楽室のピアノの前で話していた時。

「ねー、ちょっといい?」

麻里先輩が話しかけてきた。

「シロフォンが足りんとけど、フルートパート誰からでもいいけん、来ん?紗雪ちゃんとか」


パーカッションを、コンクールで、やれとのこと。人が足りないらしい。

これは、私の特技の連打を生かせるな、と思い、私が引き受けた。


それから、1日ずつ交代で、フルートとパーカッションの練習をした。

次第に、パーカッションに集中しないとまずくなってきて、みっちり練習することになった。



フルートの遅れをとってしまう。


本格的に合奏が始まった。"青葉の街で"
ではシロフォン担当。(木琴属性)
jalanjalanではトムトム(2つの太鼓)を担当することになった。

シロフォンは、鍵盤で、1つの音の感覚が狭いため、間違って他の音を叩いてしまうことがある。

連符も多く、かなり困難。

「シロフォンそこ、しっかり叩かんば!」

先生にも、よく注意された。

古賀先生。吹奏楽部の顧問であり、音楽教師。歌の専門家だが、
フルートの副専門家。

「は、はい」
とにかく返事をして、できるかぎり叩く。


私は、プレコンという、コンクール前の
プレテストのような大会の

前日まで、まともに叩けていなかった。