「…雨宮くん、ちょっとだけ時間ある?」 あたしは今、雨宮くんに話しかけている。 お昼時のせいか周りは全然気付いていないことにホッとする。 「…いいよ。屋上でいい?」 「うんっ!」 よかった、無言じゃなくて…。 前より雨宮くんは話してくれるようになった。 それが嬉し…… いわけないないっ! 絶対嬉しくないんだから!! あたしは邪念を振り払いながら屋上へと足を進めた。 . . .