地味男との1ヶ月。【完】


「…あたし、帰る」



さっさとこの空間から逃げ出したい。



じゃないと、また泣いてしまう。




「利華っ!」



そんな思いも虚しく太陽はあたしの手首を掴んだ。




こんな時でもドキッとする自分が嫌で嫌で仕方がない。