だから私には家族もいないし友達も恋人だっていない。


「幸?また暗い顔してどうしたの?」


唯一友達だと言えるのはカナだけ。


「うん。何でもないよ!」


「そう?何かあったらいつでも私に言ってね?」


私のことをいつも心配してくれて私に色んなことを教えてくれて唯一素でいれるカナ。


そんなカナには感謝でいっぱい。



「カナにとって幸せって何だと思う?」


私がそう聞くとカナはクスッて笑って私に言った。



「幸ったらまたそんなこと考えてたの?うん…私にとっての幸せは幸せって思えることかなって思う。」


幸せって思えることが幸せか…


「カナは幸せって思う時あるの?」


「あるよ。例えば今とか!幸と一緒にいれる時幸せって思うよ!」


カナはいつも私を笑顔にしてくれる。


「ありがとうカナ~!私にもいつか幸せって思える日が来るといいな。」


「きっと来るよ。幸は大人しくて静かだけど優しいんだから分かってくれる人がきっといると思うよ。」