ショッピングに来たのは良いけど特に買うものやしたいことがない私は、帰ろうか迷っていた。
―ドンッ
音がした方にふと目を向けると男の人達が3対1で殴り合いをしていた。
一人の人は血まみれになっていた。
注目を浴びているのに誰一人彼らを止めに入る人はいない。
“ 可哀想 ”
そんなことを言いながらも助けないのは何でなんだろう。
それに血まみれの人は止めて下さいって言ってるんだし止めてあげればいいのに…
私は大勢でしかケンカが出来ない卑怯な奴がキライ。
「もういいんじゃないですか?」
私は未だに血まみれの男を殴り続ける男達に声をかけた。
うわ…
よく見たら3人は金髪に赤髪に銀髪にピアスもジャラジャラで入れ墨もしていて、いかにも族に入ってますって感じだった。
「あ”?お前が相手してくれんの?」
やばい…結構怖いかも…
「いえ。止めてって言ってるんだし止めてあげればいいじゃないんですか?それに大勢でしかケンカ出来ないなんてかっこ悪いですよ。」
「テメェ…本気で言ってんのかよォ!!!」
殴られる…
そう思った時 ― …

