その日は、取引先とのトラブルがあり、気性が荒くなっていた。 バーのドアを開け、いつものように、いつものカウンター席に座ろうとした。 だがその日は、すでに先客がいた。 それが麻里子だった。 お気に入りの席を取られたような苛立ちを覚えながらも、真一は、二つ離れた椅子に腰を下ろした。