「先生は患者さんに生きてもらいたいって、そう思うでしょう?」 「当たり前じゃないか。僕は医者なんだから」 「ほら、私とは違う…」 さっき力強く言ったのに、今度は言葉が震える。 口が思うように動かない。 「だって私、ずっと思ってたの」 先生から顔をそらして窓から見える景色を見つめた。 「私のために、誰か死んでくださいって」