「それが、覚えてなくて…」 どんなに思い出そうとしても、頭に浮かんで来なくて。 「なんだか、悲しいようなあったかいような…」 無理矢理思い出そうとすると、ガンガン頭が締め付けられるように痛くなる。 先生は顔をしかめて私をじっと見る。 「う、嘘じゃないよ!本当に思い出せなくて…」 「別に疑ってるわけじゃないよ」 先生はハハッと笑って、病室にあるパイプ椅子に座った。