願わくはキミに



「横山も買い物?一人なの?」


「…はい」


話しかけてくれて嬉しいはずなのに、気まずくてあまり蓮さんの顔が見れない。


蓮さんに会うんだったらもっとちゃんとした格好でもしてくればよかった。


どこにでも売ってそうなTシャツと少しダメージがきいた短パン。

履きなれて少し色褪せたサンダルに髪は生乾き。

…なんて、素晴らしい部屋着スタイル。


そんな自分にガッカリしていると、蓮さんは「あ」と声を漏らした。


「ついでだし送ってくよ。何買うの?」


その言葉に私は顔をあげた。


「いや、大丈夫です!一人で帰れるのでっ」


「今何時だと思ってんの?あと一時間で日にち変わるけど」


「でもそしたら蓮さんも遅くなっちゃうし…」


「俺はいいんだよ男だし。でも横山は女だろ」



その言葉を言われた瞬間、すぐに胸の辺りが苦しくなった。

そして何回か私の中でリピートする。


私は何も言えなくなりただひたすら頷いた。