好きでやってんだから。

あの日から、ずっと一緒。

速人くんはいつも僕をかばってくれた。


不注意で、教室の窓を割ってしまった時も

「俺がやった。」


僕が教科書を忘れた時も、

「俺が忘れた。」

って、置きっぱなしの教科書を
貸してくれた。


僕が不良に絡まれた時も、
「俺が絡まれた。」って言ってくれた。


速人くんは、いつも僕を助けてくれた。
どんな時もかばってくれた。


「いつも助けてくれてありがとう。
何もできなくてごめんね。」って言ったら


「好きでやってんだから、気にすんな。」
って言ってくれた。


きっと、またそう言ってくれる。

もう一度目を開けて、
あの曇りのない笑顔で。