「鈴奈ちゃんは身長高いんだね。」

「そう?」

「そうだよ。私なんて146㌢しかないのに。う〜」

「あたしは172㌢だから…うーちゃんとは22㌢離れてるんだねクスッ」

「あ、今笑ったでしょ。もういいもんプクー」

私は身長の事で笑われるとすぐいじける癖がある。だからまた今も…

「ごめんごめん。飴ちゃんあげるから機嫌直して?」

「ムー子ども扱い。」

「いちごみるくとグレープどっちがいい?」

「いちごみるくボソッ」

それと子ども扱いされることも嫌。飴ちゃんは貰うけどさ。誰だって嫌なことあるでしょ?

「はい。ほら教室着いたから今度こそ機嫌直して?」

「わかった。」

教室に入ると結構たくさんの人がいて一斉にこっちを見た。な、なんか凄く視線を感じる…

「うひょ〜めっちゃ可愛くね?たまんねー。」

「えっと…」

状況がうまく飲み込めてない私。いきなりのたくさんの人からの視線に耐え切れず思わず鈴奈ちゃんの後ろに隠れた。

「うーちゃん?」

「なんだか視線を感じるよ。私何かしたのかな…」

「ねぇ、さっきからジロジロ見過ぎ。怖がってんじゃん。」

「わ、悪い…」

「うーちゃん大丈夫?」

「うん。ありがと。式って何時からあるの?」

「パンフレットに書いてあったでしょ?2時からだよ。」

「そ、そうだったね。忘れてたア、ァハハハハハハ」

「大丈夫?なんか顔色悪くない?」

「そんなことないよ?」

「無理しないでよ?」

「うん。」

それから先生イケメンだといいねとか。遠足楽しみだねとか。いろんな話をした。そしてついに入学式を迎えた。