「空夢止めなよ。宇佐美ちゃん困ってんだろ?」

「何?妬いてんの?」

「まさか。誰かさんじゃあるまいし。」

二人がよくわかんない会話してる。よくわかんないけど…

「二人とも喧嘩はダメだよ?」

「喧嘩?」

「フフ羽和ってばじゃれあってるだけだよ?可愛いやつ。」

「そ、そうなの?」

なんか早とちり?恥ずかしい奴じゃん。絶対顔真っ赤だ。

「宇佐美ちゃんって天然だよな。」

「そうですか?」

「まぁそこが可愛いんだけどな。」

あり?私またからかわれてます?私は天然じゃない。たぶん。

「てかさどこ行くよ。」

「あ、あそこ行きたい。」

そこには私の行きつけの店があった。私はここを凄く気に入ってる。お店の雰囲気が好きってのもあるけど他にも理由がある。

「恋兄いる?」

「お?羽和か。いらっしゃい。今日はイケメン二人と一緒か?とうとう羽和にもウッ」

とよく意味のわからないことを言っているこの人は私のお兄ちゃん。私がここによく来るのは恋兄に会うためなんだ〜。

「宇佐美ちゃんこの人と知り合い?」

「知り合いも何も兄妹だし?」

「そう言われれば似てるような。」

「だろ?でも珍しいな。羽和が人と歩いてるのって。しかもイケメン二人。」

「うん…本当は女の子もいたんだよ?でも家が反対だから。」

「そっか。まぁゆっくりしていきな?」